Dream Art Laboratory


子育てへの悪影響 親の無意識下の心の傷、苦悩、不安を子供は感じとる

親から子供への悪影響 親子関係の悩みと不安解決方法

親子関係の不可避な悪影響

親と子の連鎖と影響力について。
心の問題は当人だけにとどまらず、特に子供に悪影響を与えていきます。

子供が心の悩みに無縁で、健やかにたくましく人生の荒波を渡っていけ、何より幸せに生きてくれることを親は望みます。
しかし、無意識、そして無意識下でのトラブルは非常に厄介で、無慈悲であるという話です。

もう一つは、親の精神面での満たされなさを子供はコピーしてしまいます。
子供の将来のためにも親自身が、心の浄化を行う必要性があり、それまでの半生にケリをつけることで、子供を未来の苦境から救い出せるという話です。

心の悩みや神経症で苦しみ、家族を手に入れた人

思春期から、あるいはその前、幼児期や小学生の頃から精神的に抱えるものがあって生きてきた人が居ます。
人生で一番多感で繊細な時期に、孤独感や不安、恐怖感や心の傷によって悩み続け、暗く苦しい時を過ごし、それでも精一杯耐えて大人になり、やっとのことで最愛の家族を持てた人がいます。

うつ病になったり、パニック障害になったり、さまざまな不安障害など神経症にかかってしまった人は、メンタル的に大変な苦労をした見返りは全くありません。
だからこそ、家族を持つことすら諦めなくてはいけない精神状況に追い込まれ、絶望の淵に突き落とされたまま苦しみ続けます。

ですので、そんな苦しい状況の中でも最愛の家族を持てた人は、本当に素晴らしいことです。
その出会いは、とても貴重です。

子供が生まれたのならば、自分と同じ辛い思いをさせたくない、その気持が強くなることもよくわかります。
私(岩波先生)に一番多く相談される種類のものが、『自分の悩みと子供への悪影響』についてです。
その方そっくりの子供になってしまうのではないか?
子供への愛が強いが故に、その恐怖や不安の強さと言ったらありません。

マイナスの感情、病んだ思いは子供に影響を与えていく

心の悩み、神経症は、怖いことに最愛の家族を持てたからといって、解消できるわけではありません。
無意識レベルや本能情動レベルにカビの根っこのように食い込んでしまった症状は、次の世代にも悪影響を与えていきます。

人間は感情の動物だから、いくら理性的であろうと、感情に突き動かされて生きています。
そして、感情は周囲に波紋を起こしていきます。
それがいい感情ならば周りに幸せを与え、悪い感情・病んだ感情・抑圧された感情ならば、周囲にも悪影響を与えてしまいます。

自分が幸せだと思って生きている人の周囲は、暖かい光に引き寄せられるが如く、人が集まってきて、お互いに良好な影響を与えます。
幸せの好循環です。

一方で、自分が不幸だと思っている人には、人は距離をとろうとしますが、それが家族ならばそれができません。
夫婦ならば離婚・別居できますが、親子関係ともなると、一生その関係が続きます。
そして親の子への影響力は、その不可避的な関係もあり、絶対的なものです。

そもそも私のプログラムに通った多くの方が、親が自分の心の悩みに悪影響を与えたと言っています。
自分でアダルトチルドレンだという自覚がある人ならばまさにそうでしょう。
ひどい親に育てられたのならば、子供が孤独と自己否定とうつ状態と苦しみの中でボロボロになっていくのも当然でしょう

ですが、とても優しく自分のことを愛してくれた親でも、心の悩み・神経症形成について、好ましくない影響を自分に与えたと、当人たちは言います。
私自身も、父親には色々思うところもありました(現在全く思うところはありません)。
親子関係は本当に重要だとつくづく思います。

親の影響下から脱出できないまま大人になる

当人が苦しむことになったのは親が悪いから、親が全部の責任だと言っているわけではなく、親の性質を幼い頃からコピーして受け継いでしまったことを意味しています。

学校生活や友達関係で、親からの影響を払拭することはいくらでもできますが、その機会が無かったり、逆にそこでのトラブルが神経症になるルーツを悪化させてしまった場合、親の精神的性質が、大きく『呪い』のように当人の心を蝕んでいってしまいます。

親が優しく愛情たっぷりでかわいがってくれた。
これは本当に掛け値無しに素晴らしいことで、その中で育った子供は幸せです。
無償の愛ほどすごいエネルギーはないからです。
愛は伝わります。
愛は理屈じゃないからこそ、非常にパワーが有ります。

しかし、もしその優しさが親自身の心の脆さゆえだったら?
愛情たっぷりかけることが、自分自身が親から孤独感を味わわされたことでの裏返しだったら?
ここに、人間の心の非常に難しい矛盾したところがあります。

親の心の脆さ、神経症的症状を子供は拾ってしまう

優しさや愛が、すべて裏があると言っているわけではありません。
ただただ純粋なものがほとんどです。
ここではっきり言いたいことは、親自身の人生についてです。
そして無意識の怖さです。

親が心にもろさや神経症的症状を抱えていると、子供にもそれが伝播しやすいということです。
親本人自身も、心に弱点を抱えてしまった原因は、自らの親子関係にあり、負の影響を受けてしまったが故というケースが多いでしょう。

愛してくれなかったり、愛し方を知らない親だったり、愛があっても伝わらない方法であったり、教育という名のもとの虐待であったり。
親自身が神経質で、不安を感じやすく、いつもイライラしていたり、自分自身を不幸だと思っていた親であったり。

母親、父親ともに素晴らしく、父子関係、母子関係はとても良くても、夫婦関係が悪いケースも有ります。
その家族のもとで育った子供は罪悪感、疎外感、孤独感、不安感を無意識に刻み込まれてしまう。
非常に親子関係、家族問題はデリケートです。

子供の将来への不安と恐怖

このように現在親になった方も、これから親になる方も、すでに孫がいる人であっても、誰もが子供だったし、色々な親子関係の影響を経て、現在に至っています。
だから、自分自身(親)も、自分のまだ小さい子供、これから生まれてくる子供に悪影響を与えてしまったらどうしようという不安を持ってしまいます。

自分のような子供になってしまったらどうしよう?
自分の弱点が子供がそっくり受け継いでしまったらどうしよう?
自分と同じ苦しい思いを、子供だけには絶対に味わわせたくない!

これらの不安の中でみな子育てをします。
自分が味わった経験を子供にさせないためにも、子供に不幸な人生を歩ませてしまわないように子育てをしようとします。
しかし、子供はなんでも吸収します。
いいところも悪い所もすべて。

それをいずれ取捨選択して、自分にとってプラスな選択をしていくのですが、親子関係に関しては、親の影響力は絶対なため、もしかしたら生きづらさもコピーしてしまうかもしれません。
親子関係という絶対的な影響下にあるため、取捨選択や反面教師にする以前の、もっと根本的なコアに親の影響は食い込まれます。

だから、親から子、また親から子へと代々影響を与えていきます。
その中に負の連鎖があり、一種の一族的呪いのようなものもあります。

例えば、自分が親から負の影響を受けた人は、自分の子供には、絶対にいい影響しか与えたくないと決心します。
しかし、心の底の情動、無意識に刻み込まれたものは、生きている限り、それに振り回されます。
いつの間にか最初の決意がすり替わり、自分が親から受けたしつけ、教育、悪影響を、子供にそのままコピーして与えてしまう可能性も高いのです。

それほどまでに無意識は厄介です。
いくら顕在意識(例えば、自分が親にやられたしつけとは真逆で育てよう)で頑張っても、無意識、潜在意識、深層意識の分野の方が10倍強力です。
人間は顕在意識で動いているのではなく、その9割以上が無意識に動かされています。
さらに言えば、いくら理性や理屈、知識で子育てを完璧に構築したところで、本能・情動・感情レベルに大きな弱点、歪み、抑圧されたものがあるのならば、子供には隠し通すことができず伝わってしまいます。

その最たる例が、虐待を受けて育った子供が親になった時、自分の子供を虐待してしまう負のスパイラルです。
そこまでいかなくても、それだけ自分が受けて死ぬほど嫌だったことを、子供に与えてしまう無意識の怖さはよくわかると思います。
常にピリピリしていて不安を感じ、神経質に生きている親からは、図太い子供は育ちにくいように。
不幸を感じている親の元で育った子供が、自己肯定感が芽生えず、悩みやすくなるように。

子育ての悪影響と負の連鎖は今ここで終わらせる必要がある

だからこそ、子供の将来のためにも、自分の代で負の連鎖にケリを付けるためにも、悩みのルーツと悪連鎖にピリオドをうたなければなりません。
心の悩み、神経症的要素は、自分一人、自分一代だけで終わることがない悲劇があります。
子供は特に影響を受け易いのです。

子育ては無意識の働き、心の動きから言ってもとても難しく正解がありません。
しかし、親自身が自分の人生を生き、子供の人生とは別に自身に幸せと充実感を感じること、それは良い子育て最大のベースになるとともに、最高の教育になります。
自己肯定感が強い親の元、さらに愛情をもらって育った子供は、実態のない強さと自信を得られます。

子供のために自分の人生を犠牲にするのでなく(ただ一度命の交換の場合にとっておき)、自分の人生を生ききる、それが子供に最良の好影響を与えてくれます。
それ以外の犠牲は、子供にとって大きな負担となり、子供の精神的余裕を奪い、悩んできた親が一番味わわせたくない思いを、子供に味わわせてしまう可能性が高まってしまいます。

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発言者:岩波英知

1946年栃木県生まれ 東京と大阪で世界最先端の独自の脳内プログラムを開催。 誰ももたらすことができない決定的な脳内体感を体験した多くの有名人や芸能人、医師や経営者にファンが多い 。


自著(奇跡の脳覚醒)より抜粋

脳の魔術師、鬼才と呼ばれる心理脳内コンサルタント。 若い頃より人間の計り知れない可能性に興味を持ち、脳に関する独自の研究を行う。 そして、誰も到達できない脳覚醒技術の開発に至る。 その技とノウハウは世界一と称されており、岩波の脳覚醒セッションには、その凄さと評判を聞きつけたクライアントが世界中から駆けつけている。 また、その技術のみならず、岩波の言葉は多くの人に大きな刺激を影響を与えている。


執筆者・編集者:Dream Art Laboratory 担当スタッフ

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